生活が崩れ始めた日

 大学に入ったばかりの頃は大学生は勉強するものだと思っていた。少なくとも1日10時間以上ベッドにこもり、まともに授業に行かず、留年すれすれまで追い詰められるようになるとは頭の片隅にも無かったと思う。ゆるやかに生活習慣が悪くなっていったのは感じていたが、決定的に自分に変化が起きた日を覚えている。それは人は何日間シャワーを浴びずに生きていけるか調べようと思った日である。こう書くとバカバカしいように見えるがその前とその後では行動がまるで変わった。結果から言えば、「シャワーなんて浴びなくても生きていける」ということに気づいてしまったのだ。バイトでは服で体や頭が隠れるし、人と遊びに行くこともないので身だしなみに気を使う必要も無い。まず1日シャワーを浴びなくとも何ともなかった。3日ほど経ったら少し髪がカピカピになってきたぐらいで多少の不快感はあったがすぐ慣れたのでゆうに一週間シャワーを浴びずに生活できた。ただ何が問題かと言うと、生活のリズムが崩れるのである。大学がある日もない日も、食事、睡眠、シャワーはあるものでそれを組み合わせたパターンが1日の中で循環していくが、シャワーが欠けると食事と睡眠もおかしくなるのである。平気で1日10時間寝るようになるのはこのあたりからだった気がする。

 

 いろいろと極端すぎるのである。大学入学前は1日10時間勉強しようと思っていたのに今では10時間睡眠である。もちろん勉強はうまくいくはずがない。自己啓発本などを読んで意識が上がったと思ったらその夜「死にたい」と連呼する。

 

改善しなければなと思いながら、皮肉にも夜26:30にこの文を書いているのだ。自分でどうにかするしかない。